はじめに
皆さんこんにちは!自学受験研究室研究長のくりくりです。
今回は過去問演習シリーズの第二弾として、自己採点について深掘りしていきたいと思います。
第一弾の「過去問演習の全体像」では、過去問の解き方から振り返りまでを具体的にお話ししました。今回はその中でも重要なプロセスである、自己採点のやり方や考え方について深掘りしていきます。前回の記事と合わせてぜひお読みください。
※この記事で紹介する内容把握までも一例です。万人が使えるといった趣旨で発信おりませんので、参考程度に活用してください。

自己採点は「点数を出すだけ」の作業ではない
自己採点で確認したいこと
まず、前回の記事でも紹介した過去問演習の全体像のイラストを再掲します。

このように、過去問の自己採点は、点数を出すだけでなく、その後の分析や勉強にもつながる大きなプロセスです。
ではこの自己採点では何を整理すればいいのでしょうか。重要なのは、単純な正誤判定や点数をつけるだけではないということです。迷った問題や、正解した問題の中で根拠が曖昧な問題を確認することが必要です。
ここで重要なのは、正解したかどうかだけでは本当の実力が点数として現れないということです。正解しても勘で正解した問題や、迷った末に正解した問題も少なからずあることを考えると、点数だけでは見えてこないものがあります。それらを細かく整理していくプロセスが自己採点だと僕は考えています。
僕が実際に行っていた自己採点の流れ
次は、僕が実際にどのように自己採点していたのかを図とともにお話ししていきます。
この図が、僕が考える自己採点の流れです。それぞれ詳しくお話ししていきます。

①問題を解く
この段階で意識してほしいのは、迷った問題にチェックをつけておくことです。これが自己採点の際に重要になってくるので、後から自分で見ても分かるようにマークをつけておきましょう。
②自分の解答を確認する
これは、いわゆる見直しです。過去問演習では、ただ採点するだけでなく、本番を想定して見直しまで行うようにしていました。
過去問演習を通じて、「どこを見直せば、自分はミスを最小限に防げるのか」を考えながら取り組んでいきましょう。
③正誤をつける
ここから採点に入ります。まずは知識問題をチェックします。知識問題以外にも、「本文から抜き出せ」などの、明確に正誤が判断できる問題を採点していきましょう。この際、スペルミスや漢字の書き間違いがないかもしっかりと確認しておきましょう。また、ここでは自信を持って答えられた問題と、不安がありながら答えた問題を振り分けておくことも大切です。この振り分けをする際に、問題を解いているときにつけたマークが重要になってきます。マークをつけた問題についても、正解・不正解を確認しておきましょう。
④記述問題を自己採点する
次は記述問題の自己採点です。
記述問題を採点する際には、解答例と解答解説をよく確認することが重要です。教科ごとの具体的な採点方法については後の章で紹介するので、ここでは割愛します。
⑤得点を計算する
次は得点を計算していきます。自分の自己採点に沿って点数を算出していきます。この際、僕は2パターンの点数を算出するのをおすすめします。
一つ目は、自信を持って答えて正解した問題の点数です。二つ目は、迷った問題や自信のなかった問題も含めた、実際の自己採点上の得点です。これによって、「確実に取れた点数」と「迷いながらも正解できた点数」の差を把握できます。つまり、曖昧だった知識や判断を確実なものにできれば、どの程度得点につながるのかを考える材料になるのです。また、現在のを考えるうえで、参考になる情報も得られます。おすすめの点数算出方法なので、ぜひお試しください。
⑥間違えた問題・迷った問題を記録する
最後は間違えた問題・迷った問題を記録しましょう。ここでは、マークがついていて間違った問題、マークがついていなくて間違った問題、マークがついていて正解した問題に分けて記録しておくとよいでしょう。これらを分けておくことで、自分が分かっていると思っていたものの、実際には分かっていなかった部分や、自分でも分かっていないと認識していた部分が見えてきます。
そして、これらの問題について記録をしておきましょう。
さらに、ミスした原因を記録しておくことで、自分がやりやすいミスの傾向も見えてきます。これが最終的には、見直しをするときに自分が重点的に確認するべきポイントも分かるようになっていきます。だからこそ、この記録は適当に済ませず、できるだけ丁寧に行うようにしましょう。
以上のポイントを意識しながら自己採点をしていきましょう。
正解しても注意したい問題
次は、正解したとしても注意しておいてほしい問題について説明していきます。
それは、勘で正解した問題、迷った末に正解した問題、よく分からないまま正解した問題の三つです。これらは、結果だけを見れば正解ですが、自分の中に明確な根拠がないため、次に同じような問題が出たときにも正解できるとは限りません。だからこそ、これらの問題も確実に復習しておきましょう。
教科ごとの自己採点で意識したいこと
国語の自己採点
まずは国語の自己採点法です。
記述問題では、解答例に書かれている内容や、解答解説に書かれている解答の根拠・重要なキーワードなどを参考に採点していきます。解答例や解説には、解答を書く際に見るべき文章やキーワードが書かれていますので、それらを参考に自分の解答と照らし合わせていきましょう。
また、自分の書いた文章に論理性があるかどうかも重要なポイントです。僕がよく先生に言われたのは、「簡にして要を得た解答を書く」ということです。これは、必要なことを簡潔にまとめた解答を心がけるということだと、僕は解釈しています。
重要な部分をしっかりと押さえつつ、自分にとっても採点する相手にとっても読みやすい解答になっているかどうかをチェックしていくと、よりよい解答につながると思います。
選択問題では、誤った選択肢がなぜ間違っているのかを説明できるか、また、正解の選択肢を選んだ根拠が解答解説と一致しているかどうかを確認しながら採点するとよいと思います。
ただし、ここで一つ注意したいのが、解答解説が示している根拠と、自分が根拠にした部分が一致していない場合です。特に、自分は正解しているものの、解答解説とは異なる部分を根拠にしていたという場合は、どのように判断すればいいのか迷うと思います。
僕の場合は、「そういう考え方もあるのか」と、解説に書かれている考え方をストックするようにしていました。
というのも、解答解説に書かれている考え方は、その問題を解くための一つの考え方として示されているものでもあるからです。自分の考え方が解説と違っていたからといって、必ずしも自分の考え方が間違っているとは限りません。
ですから、このような場面に遭遇したときは、過度に悲観せず、解答解説の考え方も一つの参考として吸収していくとよいでしょう。
英語の自己採点
次は英語の自己採点です。
英訳問題については、重要な文法事項を理解できているか、単語を正確に訳せているか、日本語として分かりやすいかが重要です。
まずは、解答の根拠となる文法事項に気づき、それに沿った訳出ができているかを確認しましょう。ここで過度な意訳をしてしまうと、文法事項を正しく理解できているかが分かりにくくなる場合もあるので、必要以上の意訳には注意しましょう。
次に、単語の訳出も重要です。複数の意味を持つ単語などは、その文脈に適した意味を使って訳出できているかをチェックしましょう。
最後は、日本語の分かりやすさです。これは国語の記述解答にも似た部分ですが、文法事項や単語の意味をきちんと反映しながら、読み手に意味が伝わりやすい日本語になっているかも確認しておきましょう。
この三点が、英訳問題の自己採点で意識しておきたいポイントです。
ここで注意したいのが、直訳に対する採点です。
解答例では、文章として自然になるように意訳されている場合があります。しかし、だからといって直訳が必ず減点されるというわけではありません。直訳であっても、文法事項をしっかり反映できていて、原文の意味が正しく伝わっているのであれば、解答として成立する場合があります。
そのため、解答例と自分の訳が完全に一致しているかだけで判断するのではなく、文法・単語・意味・日本語としての分かりやすさなどを総合的に確認して採点してみてください。
次は記述問題です。
英語の記述問題にはさまざまなパターンがあるため、一概には言えませんが、基本的には国語の記述問題と同じような部分を意識することが重要です。解答の際に根拠にした部分や、キーワードとなる単語をきちんと拾えているか、そして日本語として論理的な文章になっているかを採点の基準にしてみてください。
問題によっては、傍線部を訳出しながら重要なポイントを肉付けしていくような記述問題もあります。その場合は、「英訳+記述」の問題だと考えて採点していくと分かりやすいでしょう。
一方で、英語の場合はそれに加えて、単語の訳出や文法、文構造を正確に反映できているかも確認する必要があります。
そのため、英語の記述問題を採点するときは、
英訳として必要な要素が満たされているか+国語の記述として必要な要素が満たされているか
という2つの視点からチェックしてみましょう。
さらに、国語よりも解答の根拠となる部分が明確な場合が多いので、根拠にしている部分を間違えてしまい、解答が解答例と大きくずれている場合は、より慎重に採点するとよいと思います。
最後は英作文問題です。
英作文では、単語、冠詞、文法、論理性、一貫性などに注意して採点しましょう。文章に適した単語を使えているか、冠詞をつけ忘れていないか、文法的なミスがないか、そして読み手にとって分かりやすい文章になっているかを確認していきます。
また、単語・文法・冠詞などの細かなミスについても、一つひとつチェックしておきましょう。
英作文については、採点基準が大学や試験によって異なるため一概には言えませんが、僕は減点方式に近い形で自己採点するのがよいと考えています。
まずは、単語・冠詞・文法などのミスを確認して、必要に応じて減点します。そのうえで、文章全体の論理性や一貫性が保たれているかも確認しましょう。
以上が教科別の自己採点方法です。下にポイントをまとめた図を掲載するので、参考にしてみてください。

最後に
いかがでしたか。今回は自己採点の方法についてお話ししていきました。
自己採点は、点数を確認するだけでなく、その後の分析や本番の対策にもつながる重要なフェーズです。ぜひ今回お話ししたポイントを参考に自己採点をしてみてください。
また、過去問演習シリーズの第三弾として、結果の分析・復習方法についてお話ししています。以前お話しした模試分析以上に深くお話ししておりますので、今回の記事と合わせてぜひお読みください。



コメント