過去問演習のやり方|解き方から復習・分析・計画改善まで徹底解説

自学自習

はじめに

 皆さんこんにちは!自学受験研究室研究長のくりくりです。

 今回から、複数の記事に分けて過去問演習について詳しくお話ししていきたいと思います。まず第一弾として、この記事では過去問演習の全体像をお話ししていきます。

 今回の内容は、過去問のやり方から復習法、量、考え方など、過去問演習の全体について具体的に説明していきます。今回は、これまでの記事の中でも特に長い記事となっております。そのため、読者の方自身が気になる部分を中心にチェックしていただければと思います。

※これはあくまでも僕自身の考え方であり、万人に合う方法等を紹介しているわけではないので、この記事を参考に、自分なりに解釈し直して勉強に取り組んでもらえれば幸いです。

 

1.過去問演習の全体像と目的

 ではまず、過去問演習の全体像についてお話ししていきます。全体像に関しては項目別に後々説明していくので、まずは概要をつかむくらいの感覚でいてほしいなと思います。

 全体像は以下の画像の通りです。

 この章では、上の画像の①「過去問を解く」に関連した、そもそも過去問をやる目的は何なのかについてお話します。

 僕の中では過去問をやる目的は、①自分の志望校がどのような問題を出すのかを理解する、②自分が現在どれくらい実力があるのかを知る、③自分の現状を分析する、④分析結果に合わせて勉強計画を見直すという四つがあると思います。

 過去問演習をやる一番の目的とも言えるのが、志望校の問題傾向を知ることです。これを知らないと、勉強計画を立てる際に自分の志望校に合わない計画を立ててしまったり、間違った方向に努力をしてしまう危険があります。例えば、志望校が国語と英語の試験しかないのに、必死に世界史をやっていても志望校の合格はなかなか近づいてきません。こういったミスをしないためにも、傾向を知るために過去問を解く必要があります。

 次に実力を知るということも過去問演習の一つの意義です。ただし、個人的にここはあまり重視しなくてもいいと思います。なぜかというと、もし点数があまり取れなかったとしても、それはある程度当たり前のことだからです。自分の実力よりも偏差値の低い大学を第一志望にしている場合を除き、多くの場合、第一志望校には現在の自分の実力より少し上の大学を設定することになると思います。その場合、過去問演習の段階では自分の実力より難しい問題に挑戦することになるため、最初から思うように解けなくても、ある程度は仕方ありません。ですから、点数は「自分と志望校の距離を測る一つの材料」くらいに考えておき、点数が低くてもあまり悲観しなくていいと思います。

 最後は自分の現状分析と結果に合わせた勉強計画の見直しです。これは非常に重要な部分です。僕の中で、過去問演習をやる最大の目的はここです。過去問演習の際は、点数を測る<自分の傾向、弱点、長所、計画を分析するという意識でやっていく必要があります。これについては次の章以降でじっくりお話ししていきます。

2.過去問を解いたら、まず何を確認するか

 次に、この章では②「点数を確認する」に関連したお話をしていきます。

 過去問演習が終わったらまず必要なのは自己採点です。過去問の自己採点は、模試の自己採点以上に難しい場合があります。なぜかというと、大学によってはネット上に複数の解答例が掲載されていたり、記述問題などでは明確な採点基準が分からなかったりする場合があるからです。ではどのように自己採点を行えばいいかというと、自分で自己採点→先生に採点してもらう→(オプションとしてAIにチェックしてもらう)という順番で採点をすることです。

 まずは解答解説を元に、重要となる部分を自分で考え自己採点をしていきます。もし公表されていれば、各大学がネットに公開している解答基準や回答例を必ず参考にしてください。そのあとに第三者目線の採点として、先生などに採点をお願いします。この際、学校の先生でも、塾の先生でもいいと思います。いつもは先生とうまくお話しできない、職員室に行くのが緊張するという方でも、過去問はできる限り先生などに採点してもらった方がいいと思います。ですが、先生が信頼できなかったり、先生との間に複雑な事情があるなどなかなか話しかけるのが難しい方もいると思いますので、その場合は無理をする必要はないと思います。最後にこれはオプションなのですが、AIに採点してもらうというのも一つの手だと思います。ただ、AIは誤った解答や解説を提示することがあり、自分が書けないような模範解答を提示してくる場合があります。ですから、自分で真偽を確かめる労力がかかることを考えるとあまりおすすめできません。

 赤本の具体的な自己採点法についてはこちらで取り扱っております。

自己採点のやり方と考え方
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3.間違いの原因の分析

 次は間違いの原因分析です。

 この作業も復習や勉強法改善に向けて非常に重要な部分です。間違いを分析する際のポイントは、ミスを細分化することです。知識不足によるミスなのか、時間配分によるミスなのか、メンタル的な問題なのか、読解力不足によるミスなのか、記述力不足によるミスなのか、しっかり自分の中で細分化して分析しましょう。

4.僕が実践していた過去問を踏まえた復習・計画改善方法

 次は④に関連した話をしていきます。この章では、ミスを細分化したあとにそのミスを踏まえてどのように改善したり、復習したりするのかについてお話ししていきます。

ミスごとの対策

 まず、過去問のミス分析が終わったら、各ミスごとにやるべきことが変わっていきます。ミスごとに以下の通りに考える必要があります。

 どのミスをしたとしても、次そのミスをしないためにどのような対策ができるかを考えることが重要です。人間は誰でもミスをしてしまうものですから、ミスをすること自体を責める必要はありません。発想を変えれば、自分のミスを確認するための過去問演習ですし、本番でミスしないための過去問演習です。本番でミスしなくてよかったと思い、過度に自分を責めずに分析をしましょう。

過去問の復習方法

 次に過去問の復習方法についてです。僕は過去問の復習方法を三段階に分けています。一段階目は先ほどまで説明してきた自己分析、二段階目は分析結果に基づいたインプットなどと勉強計画の立て直し、三段階目は解き直しです。三段階目は次の章で語るので割愛し、ここでは第二段階について語っていきます。

 しっかり自己分析が完了したら、まずは解説を再度読んで、自分に足りなかった思考や抜けていた知識を整理し直します。そのあと、自分の分析の中で出てきた課題を改善するためのプロセスに移ります。このプロセスは、ミスが知識不足によるミスだったか、それ以外かによって変わってきます。

 知識不足だった場合は教科書・参考書で再度知識のインプットを行えばまずはOKです。

 一方、もし記述力不足だったり、読解力不足だった場合は、自分の使っている参考書などを使って文章の読み方の型を再度整理したり、解答の書き方を確認して、見直していく必要があります。やはり、参考書と実際の過去問だと解くときの緊張感だったり、冷静さに多少の差が出てしまいます。だからこそ、過去問を解いているときにも自分のいつもの解き方・読み方ができていたかを冷静に考え直す作業というものはとても重要になっていきます。

 このように、自己分析が完了したあとは知識を補ったり、自分の解き方を見直してみたりするとよいと思います。そして、この分析に合わせて自分の勉強計画を改善していくとさらによいでしょう。

※今回の第3章、第4章でお話しした内容に関連する記事も執筆しておりますので、必要な方はぜひ参考にしてみてください。↓↓↓

過去問の分析・復習法
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5.過去問の解き直しは、いつ・どのくらいの間隔でするか

 次は⑤次の過去問を解くに関連する内容です。この章では、僕が実際にどのような頻度で過去問を解き直していたかについて紹介していきます。

 僕自身は、一回目を解いたあと、自己採点をして、自己分析をして、解答解説を読んだあとに解き直し、そして自分が解いた問題を忘れてきたと思ったら再度解き直しをしていました。

 僕は、一回目の演習→採点→自己分析→解答解説熟読→解き直し→計画立案・復習→解き直し、でした。

 解答解説を読んだあとの解き直しの目的は、解説を理解した上で、解説に書いてあるとおりに読み進めていったら本当に正解にたどり着けるのか、また、解説どおりに解いていくにはどこに注目して解けばよかったのか、自分がどこに注目できていなかったかをチェックするためにやっていました。そして、そのあとの二回目の解き直しは、単純に一度解けなかった問題が時間を空けたら解けるようになっているかチェックするためにやっていました。

 どのくらいの間隔を空けて解き直すかについては、「自分が忘れてきたと感じたら」という、かなり感覚的なものですが、僕自身は、自分が忘れてきたと感じるタイミングで再度解き直す方法でよいと考えています。

 

6.何年分・何回くらいやればいいか

 これは第一志望なのか、併願校なのかなどによって異なると思います。

 第一志望校であれば、もちろん一番時間をかけて、できるだけ多く取り組みたいところですし、逆に滑り止めであれば、あまり時間をかけすぎたくはないところです。また、共通テスト利用で合格できそうな大学は二次対策はほとんどやらなくてもいいのかなと思っています。

 僕自身、共通テスト利用で受かりそうな大学は二次試験対策を1~2年間分くらいしかやりませんでしたし、第一志望の試験対策で滑り止めの勉強もカバーできると思っていました。ただし、全く過去問をやらないというのはおすすめしません。というのも、いくら滑り止めであっても、受けに行く以上は傾向を知っておかないと足をすくわれてしまう危険があります。例えば、実際には思っていたより問題が難しく、一般試験で不合格になってしまう可能性もあります。だからこそ、試験問題に癖がないかを分かっておくためにも滑り止め大学の過去問もやりましょう。

 また、どれくらいやるかというのは時と場合によるので、僕はここで断言できません。ですが、第一志望だったら10年間分はやっておいてもいいのかなと思っています。ただし、残り時間や他の勉強との兼ね合いもあるので、10年間分を必ずやるべきという意味ではありません。あくまでも参考程度にしてみてください。

番外編:オプションについて

 最後に、全体像で紹介したオプションについてです。

 この時間制限なしで解く方法は、特に国数英の三教科(理系の方は他の教科でも活用できると思います)で有効だと思います。この三教科を選んだ理由は、暗記系の教科と比べて知識だけでなく、読解力や記述解答にかける時間が多いため、時間どおりに解いても終わらないことが多いからです。

 先ほどお話ししたとおり、過去問演習ではその時点での自分の実力が点数に反映されます。裏を返せば、実力がまだ届いていなかった場合、時間内で解くことはほぼ不可能です。その際大事になってくる指標が、「時間があったら全問解けるのかどうか」です。もし時間があったら全問正解できるという場合は、時間配分や解き方を変えればいいということになりますが、時間があっても解けない場合はそれ以上の改善が必要となります。

 そう考えると、時間どおりに解ける・解けないに加え、時間があったら解ける・解けないという分岐も出てきます。それを知るためにも、時間制限なしで解くということも一つ考え方として覚えておいてほしいものです。

 時間制限なしで解くときのポイントは、まずは時間制限ありで解いて、時間がなくなったところでチェックをつけたあとに時間制限なしで解いてみるということです。こうすることで、時間制限ありでどこまで解けたかも分かりますし、時間制限なしでどのくらい解けるかというデータも取れます。

 ただし、注意点は毎回このオプションを使わないということです。まだ受験まで時間のある高校二年生だったら話は別ですが、あまり時間のない高校三年生が今から毎回時間制限なしで解いていたら時間の大幅なロスにつながる可能性があります。ですので、やるとしても数回に一回程度にしておくといいと思います。ぜひ参考にしてみてください。

最後に

 どうでしたか。今回は過去問演習の全体像について詳しく語っていきました。

 過去問演習の際に大切なのはどれだけ解けたかではなく、解いたあとどう自分に還元していくかです。今回お話ししていったポイントを意識して、しっかり分析をし、自分のレベルアップにつなげていきましょう。

 

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