はじめに
皆さんこんにちは!自学受験研究室研究長のくりくりです。
さて、前回は勉強法を実際の勉強にどう落とし込むかについてお話ししてきました。その中で優先順位や得意と苦手のバランスについてのお話をしたかと思います。これらの判断・分析をするのに重要な材料となるものが模試の結果です。ということで今回は、模試の活用・分析法についてご説明していきたいと思います。学力を測るために受験している模試ですが、模試が終わった後どうすればいいかは意外とわからないと思います。模試の復習の仕方や結果の見方について、僕自身の見解を述べていきますので、ぜひお読みください。
1.模試の受験中に何をするか
まずは模試の受験中に何をするかです。やっておいた方がいいのは、不安だった問題に印をつけておくことと、可能ならば各大問ごとに何分かかったかを測っておくことです。前者は、合っていても不安だった問題、不安で間違っていた問題などが一目でチェックできるので参考になりますし、後者は時間配分が自分の思い描いていたとおりに進んでいたかや、次の時間配分の目安を設定するときの参考になります。ただ、後者の方は慣れていないと焦る原因になってしまうこともあるので、無理にやれとは言いません。しかし、本番では普段とは異なる緊張や環境があることを考えるとこういった面で少し負荷をかけるのもありだと思います。
さらに余裕がある人は、問題用紙に自分の書いた答えの一部を残しておくとより自己採点の時に役立ちます。ただし、長い記述問題は全部写していると時間がもったいないので、キーワードを書き写すくらいにしておきましょう。
2.模試が終わった直後に何をするか
模試を無事に受験し終わったら次にやるべきなのは自己採点と一回目の復習です。ここが模試最大の難しいところになってくると思いますが、自己採点と復習にはある程度やり方があります。
まず自己採点ですが、一問一答形式の問題は自分の書いた単語が答えと同じかを基準に○付けすればいいのでわかりやすいと思います。
重要なのが「本文から抜き出せ」や「○○字以内で記述しなさい」などといった論述問題です。数学で言えば途中式を書く問題がこれに該当します。記述問題は難しいから採点しないという方もいらっしゃるかもしれませんが、自分の書いた答えを自分で分析する能力は二次試験のときに欠かせない要素の一つです。ですから記述問題も諦めず自己採点をすることが大切です。その際にポイントになるのが、解答集に書かれている記述のポイントや解答のポイントといわれるものです。
国語でしたら三つ程度に分けながら記述のポイントが書かれていると思います。それぞれのポイントに書いてあるキーワード的なものが自分の解答に含まれているかをチェックし、それを踏まえて採点していきましょう。そこからおおよその点数を算出できれば十分です。ここは難しいところなので、もし間違ったとしても気にしなくて大丈夫です。
数学の場合は解答に必要な要素や部分点の分け方が示されていることが多いです。僕の場合は、その問題の配点÷要素数で要素ごとの点数を算出し、その後要素ごとの点数×自分が正解していた要素でその設問の点数を算出していました。
このようにして自己採点をした後は、解けなかった問題と不安だった問題の復習です。ここでは解けなかった問題だけではなく不安だった問題も復習しておくのがポイントです。さらに、解答解説に載っている重要単語、重要公式などもしっかり確認し、知識や理解に抜けがないか確かめましょう。記述問題の復習をするときは、なぜその考え方ができるのかを徹底的に考え抜きましょう。ここができていないと次に記述問題で同じミスを繰り返してしまうことがあります。また、間違えた問題の原因を考えることも重要です。問題文をよく読んでいなかったのか、知識不足だったのか、記述ミスだったのか、確認不足だったのかなど、ミスを細分化してまた同じミスを繰り返さないための課題を設定しましょう。
3.模試の結果が返ってきてから何をするか
模試の結果が返ってきたら大切なのは自己採点結果と模試の採点結果の見比べと自分の点数や判定の評価です。
まず前者ですが、採点済みの解答用紙が印刷されて返ってきたら、記述問題の点数が自己採点とどのくらい違ったかを確認し、なぜ自己採点と異なっていたのかを分析しましょう。その際は模試直後の復習と同様に解答解説を参考にしましょう。
そして後者ですが、これは架空の成績表を用いて説明していきます。(※本画像に登場する大学名・学校名・氏名・成績等はすべて架空のものです。実在の大学・人物・成績とは関係ありません。予めご了承ください。)

さて、まず注目したいのが①の全国偏差値です。結果を見て、自分の得意教科、苦手教科の偏差値がどうなっているかをチェックしましょう。偏差値は単純に「何点取ったか」だけで決まるものではなく、受験者全体の中で自分がどの位置にいるかを表す数値です。平均点を取った場合は、基本的に偏差値50になります。ですが自分の目標設定によってこれは変わってきますので、50という数字だけを見て判断するのではなく、自分の目標や他の科目とのバランスも考えて見ていきましょう。
次に注目するのは②の成績推移です。これは勉強計画を立てるときの参考になります。前回からの成績の変化を確認し、伸びているのか、停滞しているのか、下がっているのかを確認しましょう。また、合格者平均との差も、自分と志望校との距離を考える材料の一つとして確認しておきましょう。差が大きい場合には、現在の学習状況や今後の伸びを踏まえて、先生などにも相談しながら志望校について考える必要があるかもしれません。ただし、毎回模試の難易度や受験層が同じわけではないので、単純な点数の上下だけでは判断しないようにしましょう。
最後に③です。これは自分の目標校とどれくらい距離が離れているかです。今回の例では共通テスト模試を例に挙げているので複雑なものが出てきていますが、大切なのはA~E判定のどこに位置するかです。自分の選んでいる大学群が自分の実力に見合っているのかや、現時点での志望校との距離を判断する材料なので、ここはしっかりチェックしましょう。僕は受験生の頃、「第一志望がC判定、第二志望がB判定、第三志望以降がA判定くらいになるように志望校を組む」という考え方を教わりました。ただし、これはあくまで僕が教わった一つの考え方です。判定の見方や志望校の組み方は、受験時期や入試方式、本人の学習状況などによっても変わります。判定だけで志望校を決めるのではなく、学校の先生などにも相談しながら考えてみてください。
4.次の模試に向けて何をするか
分析が終わったら次の模試に向けた目標設定をします。
ここでは分析結果を踏まえて修正を加えたり、次回に向けての目標を設定することが重要です。自分の中で次回までに伸ばせそうな部分を考え、その分の点数を今回の模試結果の点数に加算しておくといいと個人的には思っています。僕の場合は、自分が伸ばせそうだと思った点数から5~10点ほど低く設定するようにしていました。僕は毎回期待値で目標点を設定していたのですが、大体毎回目標点より5点くらい低い結果になっていました。目標点を超えないと少しショックを受けるので、僕は少し低めに設定することをおすすめします。ただし、ここもそれぞれ考え方が違うと思うのでそれぞれの判断にお任せします。(勉強の見直し・計画については前回の記事を参考にしてください。)
5.最後に
ここまで様々なお話をしてきましたが、一番重要なことは、「一回の模試で全ての判断をしない」ということです。特に高校一、二年生の方々はまだ成績が向上する余地がありますから、一回D判定が出たからと言って志望校を変更する必要はありません。僕は、三年生の夏まではずっと同じ志望校で頑張り続けるというのをおすすめします。これは勉強の方向性のブレを少なくするためです。真面目な人ほど結果を見て悲観的になってしまうでしょうが、あくまで一回の模試の結果は、その時点での自分を知るための材料の一つです。以前もお話ししましたが、重要なのは本番で合格を勝ち取れるかどうかなので、そこをしっかり意識して模試の分析・復習に取り組みましょう。


コメント